高度デザイン人材であるVUIデザイナーとは

VUIデザイナー人材育成

VUIデザイナーの役割は、音声ユーザーインターフェース(VUI)を搭載するアプリケーションとそれを使うユーザーとの間に発生する対話形式のコミュニケーションをデザインすることです。
スマートスピーカーのスキルやスマートフォンの音声アプリを始め、近年ではカーナビゲーションやウェアラブル端末など生活のあらゆるシーンでサービスが広がっています。

欧米では広義での「Conversation(al) Designer」対話型デザイナーとして求人も多く見られ、テキスト・画像によるチャットボット型インターフェース(CUI)のデザインも含めた人材マーケットが形成されています。
視覚に頼らない、手が塞がっているなどの制約がある前提でユーザーの知覚や反応を考慮するため、グラフィカルユーザーインターフェイス(GUI)のデザイナーとはスキルセットが異なります。

日本では経済産業省が公開している「⾼度デザイン⼈材育成ガイドライン」においても、VUIは既存とは異なる考え⽅でのUI設計が求められる分野で発展が期待されることが言及されており、注目の職種であると言えます。

プロンプトデザイナーとVUIデザイナーの共通点

ChatGPTやGenerative AIの普及により注目される新職種「プロンプトデザイナー」とVUIデザイナーには共通点があります。

プロンプトデザイナーは、ChatGPTやGenerative AIのようなモデルを適切に活用し、効果的な質問や指示を設計することで、ユーザーにとって価値ある回答や情報を引き出すスキルを持っています。これにより、ユーザーとAIの対話がより円滑で、意味のあるものになります。

一方、VUIデザイナーは、音声アプリや対話型サービスのインターフェイスを設計する際に、ユーザーが自然言語で簡単に操作できるようにするスキルを持っています。これにより、ユーザーはストレスなくシステムと対話でき、期待する結果を得ることができます。

どちらも自然言語理解(NLU)を理解したうえでユーザーとシステムのコミュニケーションを改善し、ビジネスのゴール達成やUX(ユーザーエクスペリエンス)の向上に貢献しています。

VUIデザイナーを企業内で育成するメリットは?

近年、自然言語処理技術の進化により対話型AIが企業に新たな可能性をもたらしています。例えば、カスタマーサポートにおいて、より効率的な対応が可能になり、顧客満足度を向上させることができます。また、マーケティングや製品開発においても、顧客の声を正確に把握し、適切な戦略を立てることができるようになります。これらの効果により、企業の競争力が高まることが期待されています。

対話型AIの導入・活用において、VUIデザイナーのスキルが重要です。ゴールまでのスムーズな対話を実現し、ストレスのない自然なやり取りを提供します。人間がシステムに合わせるのではなく、システムが人間の意図を理解することで、効率的なビジネス活用が可能になります。

キャリア形成にリスキリングの重要性が叫ばれる昨今、対話型AIを使いこなすだけでなく、設計し、改善もできるスキルセットを推奨いたします。